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腎臓は腹の裏側、横隔膜の下に一対あり、右の腎臓は肝臓の下に位置しています。形状は、縦12㎝、幅6㎝、厚さ3㎝ほどの大きさで、重さ約150gのソラマメのような形をした臓器です。 腎臓は、大動脈から直接分岐した腎動脈を経由し、心拍出量の20~25%の血液を受け入れ、腎静脈を経て下大静脈に返血しています。腎臓を通る血液量は800~1200ml/分にもなり、時間あたりに直せば約60ℓ、24時間では1500ℓもの血液が、腎臓を流れています。血液は、左右の腎臓にある約200万個の糸球体でろ過され、150ℓもの原尿が生成されますが、原尿中の約99%の水分と有用成分であるブドウ糖や電解質などは血液中に再吸収されています。そして、余分な水分と余分な電解質、カラダにとって不要な尿素窒素などを含んだ尿を約1.5ℓ体外に排出しています。 人の血液量は、成人男性で体重の約8%、女性で7%です。 (体重60㎏の男性で血液量は約4.8ℓ) 1回の心拍出量正常値は60~130ml、心拍数は60~70/分(安静時男性) 計算根拠として心拍出量80ml、心拍数62~63回とすると1分間の心拍出量は5ℓ、1時間で300ℓ、1日で7200ℓ、腎臓への血流量は1500ℓ(20%強とみて) 左右の腎臓にある約200万個の糸球体で濾過され、150ℓの原尿が生成される。 原尿中の約99%の水分と有用成分であるブドウ糖や電解質などは血液中に再吸収される。 余分な水分に余分な電解質、カラダにとって不要な尿素窒素などを含んだ尿を1.5ℓ体外に排出する。 腎臓の働きと人工透析の違い 正常な腎臓では、1日1500ℓ、1週間で10500ℓの血液が濾過されています。一方で、4時間、血液流量200ml/分の人工透析では、1回の透析で48ℓ、週3回ですと1週間に144ℓの血液しかろ過されていない。実に、73:1の比率でしかありません。 腎臓は肝腎という言葉がありますように肝臓とともに重要な臓器です。腎臓機能が低下し透析療法を余儀なくされている皆様にとっても、腎臓が果たしている役割を見つめ直すことは、ご自身の透析生活を快適に過ごすために参考になる、大切なことです。 |
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腎臓のはたらき ●腎臓が悪くなると 〇人工透析の機能 1. 老廃物、不要物の排出 体内で過剰となったナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、無機リン酸などの電解質や、体内で代謝・生成された尿素窒素、クレアチニン、尿酸、ホルモン、β2ミクログロブリン、重金属、薬剤などの不要な老廃物や有害物質を尿として排出する。 ● 腎不全になり尿が出なくなると、腎臓経由の排出ができなくなる。 ○ 大部分の過剰・不要物質は排出される。リンやβ2ミクログロブリンのように排出されにくい物質もある。 2. 水分調整 尿の濃度や量を調整し、体重の約60%ある体内の水分を一定に保つ ● 腎不全になり尿が出なくなると、余分な水が排出できず、体内の水分が過剰になる。 ○ 過剰な水分は、排出される。 3. 電解質の調整 電解質(Na K Mg Ca Cl HCO3 HPO4)の血液中濃度を一定に保つ。 ● 腎不全では、尿による排出調整が出来ないため、食品由来のカリウム、マグネシウム、無機リン酸など電解質の濃度が高くなりがちである。 ○ リンを除き、電解質の濃度は、一定に保たれる。 4. 血液を弱アルカリに保つ 腎臓ではアルカリ性の重炭酸(HCO3)をつくり、血液中の酸性物質を中和し、血液をPH7.4に保つ ● 腎不全では、腎臓で産生される重炭酸(HCO3)が減少し、一方で酸性物質がたまるため、血液が酸性に傾く。 ○ 透析液から重炭酸(HCO3)が補給され、血液の弱アルカリ性を保つ。 5. 造血刺激ホルモンの分泌 腎臓は造血刺激ホルモン(エリスロポエチン)を分泌し、骨髄での赤血球産生を促す。 ● 腎不全では、腎臓でのエリスロポエチンの分泌が減少し、貧血になる。 ○ 貧血改善に、エリスロポエチン製剤が投与される。 6. ビタミンDの活性化 ビタミンDは腎臓で活性化され、腸から血液中へのカルシウム吸収を助ける。 ● 腎不全では、ビタミンDの活性機能が減退し、カルシウムの体内吸収が減少し、骨量が減る。 ○ 体内のカルシウム不足には、活性型ビタミンD剤が投与される。 7. 血圧調節 血圧が下がり腎血流量が減少すると、腎臓からレニンというホルモンを分泌し、血圧を上げるように働きます。 ● 腎不全では、レニンの過剰分泌による高血圧症がみられる。 ○ レニン過剰分泌による高血圧には、対処する降圧剤が投与される。 8. 不要になったホルモンの分解・排出 腎臓はカラダに不要なホルモン(インスリン、成長ホルモン、PTHなど)を分解・排出します。 ● 腎不全では、ホルモンの分解・排出ができないため、血糖調整や骨量調整など代謝異常が発現することがある。 ○ 不要ホルモンの分解機能はないが、透析で排出することができる。 |